今日も多摩川河川敷の練習場で球を打ってきた。
この前つかんだコツがどうやら本物じゃないかと思ってきた。
球を打つときの不安感が少なくなったこと、球を捉え方、打球感、双曲線を描くような球筋、ずいぶん進歩してきたな、と思う。
これまでは、開眼したな、と嬉しく思っても、2週間続かない。駄目になって別の打ち方を模索することになる。これの繰り返しだった。
しかし今回は、長続きしている。コツがだんだんと定着している様子だ。
どうやらクラブでボールを打つという行為の極基本中の基本だろうと考えられるのである。
このコツは、文章にすると簡単である。
右利きの人ならば、クラブを振り上げるときは、腕一本で、切り返すタイミングで左手をぎゅっと握り始めると同時に振り下ろす。
これは、判らなかったというか誰も教えてくれなかった。あまりゴルフ雑誌とか教本を読むわけではないが、そう書いたのを見かけなった。
河川敷では、来場者がお互い顔見知りになりサロンとなる。皆でああだこうだとゴルフ談義に花を咲かせる。私は若い方だから色々なおじさんたちにあれこれアドバイスされたけど、あのコツは言われなかった。
大体、軸を作れとか、体を使わないで腕で振れとか、肩を廻せ、腕で振り上げるな、というようなことばかりだった。
私もこれらのことを意識したがぜんぜんうまくいかなかった。
おまけにうまくなるには、何百球もひたすら打つだけ、とか言われた。プロは毎日それぐらい打っている。そうしないとうまくなれるわけない。とか言われた。でもそのおじさんは、そのコツをつかんでいなかった。
プロになる人は、子供の頃にあのコツを仕込まれるらしい。それで大体8割方終わるのである。高速道路なのである。後の2割ひたすら練習して、べたピンに付ける確率、パットが入る確率を上げていく。プロはそこで差がつくらしい。
8割の大筋を2割の時間で見つけて、2割を8割の時間を使ってこつこつ励む。
2割の詰めが難しい。
多くの人は誤解しているのかもしれない。最初の8割を習得したり忘れないようにするのに8割の死に物狂いの練習をしていると考えているのではないか。実は、2割の時間で済むようなことだったのだ。
アマチュアゴルファーは、ゴルフの8割を占めるような大筋を2割の時間で習得できないような空気に支配される。それがあの練習場の空気である。
大筋を掴まないと幾ら努力してもうまくいかない。病気に罹っている。
病気とは、ゴルフ中毒のことをさすと思われるが少し違う。なかなかうまくいかないから中毒になるということもあるが、基本的なコツを棚上げした上で周辺的などうでも良いコツを取り入れてうまくいかない状態である。
その練習場にもそのコツを判っていらっしゃるお医者様が何人かいらっしゃるが、軸を作るとか、クラブの軌道をこう作るのだとか、スイングを分解して患者さんたちを治療しているのである。
医学上の医者が頭痛を訴えると頭痛薬を処方してくれるのと同じ。換気を良くしろとは言わない。
私も長いこと患者になって先生が治療してくれた。かかりつけの医者になっているのである。
私は、しばらくゴルフをやらないでいた。その代わりに神経科学とか海岸歩きをしていたが、これが大きかった。神経の仕組みを勉強したおかげで判ってきたといえる。
腕を握ると疲れる。疲れると不安になる。疲れを回復させるにはある時間がかかる。疲労と回復の時間間隔を考慮に入れること、力を入れるにはその前に充分休息が必要である、という知見を得た。
ひとつのことをやるとあるサロンに入るが、そのサロンに入り浸りだとアイディアが煮詰まって進歩が止まってしまう。
最近またそのサロンに戻ってきてニヤニヤして、もうおじさんたちのことは聞きません、と拒否している。あのコツで打つことを披露すると、いやいやまだ軸がぶれているねえ、といわれたが、別にいですよ、と開き直った。軸がぶれないように意識したって軸はぶれてしまう。安心して球を捉えることが先決である。
他の人がそのコツに従って打っていないのを見るといらいらしてきてつい言いたくなるが、自分で試行錯誤する楽しみを奪ってしまうというか、ねたばれになってしまうので、そのコツを知っていそうな人だけに言うことにしよう。
タイガーウッズは、そのコツを親爺に教わって幼稚園のときにマスターしたんだろう。
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